ボア・タルドゥ!
ここのところ、定番のポルトガル料理を食べていないことに気づき、近所の定食屋さんへランチに出かけました。
近所のお気に入りレストランの話(↓)
「君たちはマカオから来たんか」
この店へ行くようになって数回目の時、働いてるおじさまの一人に「君たちはマカオから来たんか?」と訊かれました。
「違います。日本です」と答えると、「おお!日本か!(Ai, Japão!)」と予想が外れて残念な様子で、業務連絡のように他の従業員にも「Do Japão❗️」と大きな声で伝えてました😅
その時は、興味を持ってもらえてうれしいとしか思わなかったのですが、それ以降、そのおじさまが気になるように・・・。
というのも、大きい声で、はっきり話すので、他の人たちより明らかに目立っているんです。ポルトガル語を勉強しているものの、流れるような言語は時に音楽にしか聞こえない私にとっては、本当にありがたい・・・。
ちなみにこの方のお名前は、「アントニオ(o António)」。
ポルトガル人の名前について(↓)
でっかい声で「オブリガァードー」
「ありがとう(Obrigado)」という言葉ひとつとっても、「ォブリガァ・・・」みたいな感じの人が多い中、アントニオだけは「オ、ブ、リ、ガァードー」とはっきり発音するんです(ちょっと大袈裟だけど)。しかも、やたら声が大きいので、どこからともなく聞こえてくる彼の声に自然と耳を傾けてしまいます。
そんな時、この記事を読みました(↓)
記事によると、ポルト(北)の人は口を大きく開けてはっきりしゃべり、リスボンに人はボソボソしゃべる、そして、ポルトの人の方が他人に興味があり、人懐っこいとのこと。
ポルトガル語の先生に確認すると、確かにポルトガル北部の人は、リスボンの人に比べると、はっきり発音し、表現も直接的。そして、性格に関しても、明るい人が多いそう・・・。
彼は北部出身に違いない・・・
だとすると、アントニオは、北部出身に違いない・・・と考えるようになりました。そして、満を持して、今回「De onde é ?(出身はどちらですか?)」と訊いてみました。
すると、「”Trás-os-montes”だよ」って。ん?その名前聞いたことがある・・・。すると、紙に書いて持ってきてくれました。
あ〜やっぱり!「この前、そこのワイン飲みました〜」。「そうだよ、ワインが美味しいんだよ〜」とうれしそう。
そのワインはこちらで紹介しています(↓)
っていうか、やっぱり北だった!と、自分の予想が当たったのがうれしくて、調子に乗って、「Sabia que é do norte porque fala muito claro.(あなたが北部出身だって知ってましたよ。だってはっきりしゃべるから)」と言うと、「Ai!(おお!)」と、お前わかってるなという感じで、大きくうなずきながら親指を立ててました👍
その後も、スマホで故郷の写真を見せてくれたり、とてもフレンドリー・・・🤗
シャイなカルロシュはリスボン出身?
気を良くした私は、さらに調子に乗り、もう一人馴染みの店員さんについて「カルロシュ(o Carlos)はリスボン出身?」と訊くと、「違うよ、カルロシュは”Minho”だよ」って💦
カルロシュも、故郷の名前を紙に書いて持ってきてくれました。「Ponte de Lima」。スマホで検索すると、こちらも北部の街。
あれ〜、だってカルロシュは静かにしゃべるし、どちらかと言えばシャイなのに・・・。世の中、そんな単純じゃないですね・・・浅はかでした。
それにしても、「Minho」も聞いたことがある・・・。あ!「ヴィニョ・ヴェルデ」の産地だ〜〜〜❤️
すぐにカウンターのカルロシュの元へ行き、「Minho é famoso pelo vinho verde, não é?(ミーニョって、グリーンワインで有名でしょ)」と言うと、「そうそう、有名」って・・・アントニオに比べて、反応が薄っ・・・。
でも、「あとは、あれも有名・・・なんだっけ・・・ほら、あれ・・・」ってうまく言葉が出てこない様子。日本的イメージでは、北国の人ってこんな感じ、東北の人みたいと思ったりして・・・。
私も北国出身だし、なんだか懐かしい気持ちになって、無性にポルトガル北部を訪ねたくなりました。
心が満たされたランチでした・・・
数週間ぶりにいただいた飾り気のないポルトガル料理に、たわいもないおしゃべり・・・。こういう時間を過ごしたくて、私たち、ポルトガルに来たことを思い出しました。
もっとポルトガル語しゃべれるようになって、もっとみんなと仲良くなりたい・・・。
そのためにも、大好きなワインや食べ物の知識は役に立ちそうです。