ボン・ディーア!
リスボン外出自粛生活49日目。ポルトガルでの非常事態宣言が明日5月2日いっぱいで終了し、翌月曜日の5月4日から感染状況をコントロールしながら徐々に経済活動が再開されます。
昨日、アントニオ・コスタ首相から「経済再開計画とウイルスを蔓延させないための新たなルール」についての説明がありました。
テレビでの会見を見て、ポルトガル語はまだ所々しか理解できませんが、この首相は相当頭がいい人だろうなと思いました。記者たちの長い質問に、時折メモを取る以外は、まっすぐその人の方を見て、集中して聴き、そして丁寧に答えていたからです。わからないなりに、とてもわかりやすい言葉ではっきり喋っていたことは理解できました。
先日、魚屋さんで目撃された人と同一人物だとは思えないほどの知性と威厳でした(↓)
ポルトガルの経済再開計画とは
5月4日より、2週間毎の3段階に分けて、経済活動を再開させるそうです。もちろん、その間、ウイルス感染状況が悪化した場合は、都度、計画変更、新たな対策を講じるとのこと。
業界毎に、再開の日時と条件をまとめたものが以下になります。
以下は、原文を英語に訳されたものを参考に日本語にしました。
基本的注意事項
- できるかぎりマスクを着用
- 定期的にスペースを消毒すること
- 人数制限を設けること
- 手洗いをまめにすること
- 2メートルの社会的距離を取ること
一般的なルール(Regras Gerais)
5月4日〜
- 感染者や高リスク者の隔離と注視の継続
- 市民の良識ある行動制限義務の継続
- 10人以上のイベントや集会の禁止
- 密閉空間100平方メートルに入れるのは5人まで
- 葬儀には家族のみ参列
5月30、31日〜
- 宗教的儀式は、信仰内容をふまえて保険総局(DGS)が提示したルールに基づいて行う
公共交通機関(Transportes Públicos)
5月4日〜
- 従来の定員の3分の2に抑える
- 利用者のマスク着用の義務化
- 徹底的な衛生管理
勤務形態(Trabalho)
5月4日〜
- できる限りのテレワークを継続
6月1日〜
- 一部テレワークを継続、時差通勤などを導入
公共サービス(Serviços Públicos)
5月4日〜
- 窓口業務の分散化
- 利用者のマスク着用を義務化
6月1日〜
- 残りの市民サービス窓口(Lojas de Cidadão)を再開
店舗・飲食店(Comércio e Restauraçao)
5月4日〜
- 200平方メートル以下の小規模店舗の営業再開
- 美容院、ネイルサロンなどの営業再開
- 書店、自動車販売店の営業再開
- 店舗ではマスク着用を義務化
- 開店時間は午前10時以降
- 美容院などは予約を義務化(その他、新ルールを導入)
5月18日〜
- 400平方メートルまでの店舗の営業再開
- レストラン、カフェ、ベーカリーなどの飲食店の店内飲食サービス再開
- 飲食店は従来の定員の50%以下に抑える(その他、新ルール導入)
- 飲食店は午後11時までに閉店
6月1日〜
- 400平方メートル以上の店舗、ショッピングモールなどの営業再開
教育機関(Escolas e Equipamentos Sociais)
5月18日〜
- 11、12年生、または、2、3年生のトレーニングコースを再開(午前10時〜午後5時)
- 障害者学校の再開
- チャイルドケアセンターの再開
- マスク着用を義務化(保育園と遊戯場を除く)
6月1日〜
- 保育園の再開
- アフタースクールの再開
文化施設(Cultura)
5月4日〜
- 図書館・書庫などの再開
5月18日〜
- 博物館、モニュメント、宮殿、ギャラリーなどの再会
6月1日〜
- 映画館、劇場、講堂などの再開(指定席、収容人数の制限などのルールを適用)
スポーツ施設(Desporto)
5月4日〜
- 屋外での個人競技の練習可(ロッカールーム、プールは使用不可)
5月30、31日〜
- プロサッカーゲームの再開
下記の記事によると、「大規模のイベント、ジム、バーやナイトクラブなど、再開時期や詳細が決まっていない業種がまだたくさんある」とのこと(↓)
長距離移動の規制は続行
今日、5月1日は「Dia do Trabalhador(労働の日)」でした。この3連休での、不要不急の長距離移動は禁止。
引き続き、スペインとの国境も閉鎖、クルーズ船の停泊も受け入れないとのことです。
新型コロナウイルス終息とはいかないまでも、収束状態を維持できるかどうかは、これからの「市民の良識ある行動」にかかっていると思います。
ポルトガルで感染爆発が起こらなかった理由はこちら(↓)